2014年9月
私は基本的に大いなる勘違いをしていた。
目が悪い=眼鏡が必須と思い込んでいた。
弱視はみんな少しでも見え方を良くするため早く眼鏡で矯正をするものだと思っていた。
弱視のお友達(別疾患の)は1歳になる前から眼鏡をかけていたので、ちぃも絶対に眼鏡が必要と自分に刷り込んでいた。
でも眼鏡が必須なのは大本の視機能に問題がない場合と眼鏡をかけることで視力が矯正できる場合だ。
それを知らない私はちぃが2歳になる頃、小児眼科の先生がいまだに眼鏡の話をしてこないことに焦っていた。
でも2歳のちぃは絵指標(魚や犬など4種類の絵での視力検査)も眼科では恥ずかしくてできず、本人の見え方を確認する方法での視力測定はできなかった。
ちぃの視力測定は、大泣きしながら時間差で3回ほど散瞳の点眼を行い、散瞳が確認できたらバスタオルで虫のようにぐるぐる巻きになりベルトで固定されてさらに大泣きして行われた。
散瞳は瞳を開くこと。
瞳孔が散大するので明・暗順応ができず明るいところがいつも以上にまぶしく感じる。
学生の時に眼科外来の実習で散瞳薬を経験していた私は、それを思い出してちぃのまぶしさが少し理解できる気がした。
検査の結果遠視があるとのことで、遠視矯正のために眼鏡が処方されることになった。
遠視が矯正されれば見え方が少し良くなるようだ。
リサーチの結果高島屋にあるアンファンで眼鏡を作ることにした。
第二子の帝王切開予定が2週間後に控えていて産後は眼鏡作りに行けないから、かなり急ぎでアンファンへ。
ちぃは疾患的に眼鏡作成が保険適用になり、さらに乳幼児医療費助成の対象になる。
金銭的な話はかなり重要だけど、小児眼科では教えてくれない。
アンファンのほうが詳しく教えてくれたおかげで安心して購入できた。
1つ目の眼鏡はほぼ負担金なし、スペアもアンファンでは割引になるのでかなりお安く2つ購入できた。
このころはもう紫外線対策にこだわっていたのでUVを両面に施して私は満足。
うちは私も主くんも日常的に眼鏡を使っているのでちぃも眼鏡にはさほど抵抗はなかった。
乳幼児は眼鏡をかけてくれないことが多いらしいけど、ちぃは受け入れるのが早かった。
でも別に眼鏡が見やすかったわけではないだろうな。
Eテレを見るときは眼鏡、お出かけの時は眼鏡、と刷り込んでいくとけっこうすんなりかけてくれた。
外出のときに眼鏡のちぃを見て心ない言葉をかけてくる人もいた。
「あんなに小さいのにメガネなんてかわいそう」とかヒソヒソ言う人もいたし、私に直接言ってくる人もいた。
でもありがたいことに知識のついた私はその言葉に動じることもなかった。
これが1人ぼっちの子育てだったら自分のしていることに自信が持てずに心が折れていたかも。
ちぃは言葉の理解は早くはなかったので、周囲の言葉をよくわかってないのは救いでもあった。
そんな中たった1人だけ、どこかのエレベーターで出会ったご婦人が「かわいい眼鏡ね、似合ってるね」と言ってくれた。
その言葉を聞いた私はそこでもう泣きそうになった。
こんな人になりたいな。
さて、もうすぐ赤ちゃんがうちに来る。
習い事も教育相談も行かない(行けない)3人24時間べったりの生活はどうなるのかしら。