無虹彩で弱視の娘のこと

先天性無虹彩症の娘の備忘録的成長記

マラソン大会

ちぃは3歳の頃からマラソン大会に出ている。(放り出されている)

毎年欠かさず何かしらの大会に出場中。

 

でも去年までの3年間はコロナの関係で大会そのものが中止だったりなんだりで走れてなかったんだけどね。

今年はもう何度か親子ランに出ているけど、途中で歩くことなく完走できてるのは我が娘ながら頑張ってるなぁと思う。(タイムはさておき)

 

ただ、コロナで走れていない間もちぃはすくすく成長し、高学年に。

そうなると大会によっては親子ランの参加資格から漏れてしまう。(親子ランは低学年までの場合が多い)

 

なので今年はソロランに初挑戦!

 

今までの大会ではちぃは私の少し後ろを走り、私が坂道や砂利道、段差や残りの距離などを伝えていた。

そこまでする必要があるのかもわからないけど、ちぃが転びやすいってこともあってなんとなくそうしていた。

 

なのでソロランは嫌がるだろうと思っていたものの、りぃと主くんが同じ距離、コースを親子ランでエントリーすることや、折り返しのコーン付近で私が声をかけることを伝えると、すんなり参加を決めた。

 

最近こういう場面でちぃの成長を感じることが増えて内心ニマニマ(ニヤニヤ?ウホウホ?)の母。

私やりぃの付き添いがなければ自発的に動かないちぃの成長。

よしよし。

 

 

そして当日、真夏日、湿度高め。

今年の北海道は本州並みにあちぃ。

眩しさもなかなかで、当日にソロラン拒否も想定してたけどグチることなくりぃたちとスタートラインへ。

私は折り返し地点まで行きたかったけど、ランナー以外は通れなさそうな歩道もない狭い道。(農道?)

 

ということで、ちぃには折り返しにはコーンがあることを伝えて、私はゴール前200メートル地点で待機。

 

スタートからりぃたちを気にすることなくさっさと自分のペースで走り出すちぃ。

あっという間に消えていった。

それにしてものどかな風景だなぁ、とひまわり畑を眺めつつ激走フォトスポットを探す私。

 

折り返してきたランナーが何人も目の前を通りすぎた後、遠くにちぃが見えてきた。

あ、歩いてる!

それでも歩きと走りを繰り返して、全然諦めてない様子が見て取れた。

母、胸熱。

 

 

「ちぃ!そこ曲がったらもう下ってゴールだよ!」と声を掛けると、私の声と姿を確認したちぃのペースが上がる。

そしてそのままゴーーール!

 

 

結果はあと1人抜いていれば表彰台、お米獲得。(小学生女子の部)

今年度は久しぶりに復活した大会だったから参加者も少なめで表彰台を狙えたということは、貼り出された速報値を見てから知る。

ちぃは人生で表彰されたことがほぼないので、かなり悔しがっていた。

 

いやいや、ソロランという大冒険、諦めない走り、頑張ったよ!

 

ちなみにりぃも前の月に私と走った2キロマラソンなんて300メートル地点くらいから何度も歩いて文句ブーブーだったのに、主くんと走る3キロは歩かず完走。

子育ては難しい。

単眼鏡紛失?盗難?

ちょっとした事件が起きた。

(のでタイトルにしてみた)

 

 

学校で自分の机の上に単眼鏡を置いておいたらしいんだけど、2時間目の授業が座学ではなかったようで、そのときにちぃの席の周りに集まっていた子が単眼鏡を触っていたらしく、その後行方不明。(ちぃはそこにはいなかったらしい)

 

3時間目に単眼鏡がないことに気づいたちぃはあちこち探したけどみつからず、先生に相談することもなく帰ってきた。

そこで言わないとこがちぃなんだよなー。

そして私への報告も20時過ぎてから。

たぶん怒られると思ったんだろう。

 

 

1ヶ月以上過ぎた今だからわかる。

初動が全て。

失くしたときに『見つからない』って一言言えることができれば解決できた、はず。

 

結局翌日担任に言って一斉捜索してくれたものの見つからず。

犯人のアテはあるけど見つからない。

家に持ち帰る可能性も、彼の秘密の隠し場所(??)に隠す可能性もあるらしく、グラウンドなど校外も探したらしいけど見つからなかったと担任から報告があった。

今回のことは娘が悪いんですか?って担任に聞くと、「使わないものはしまうように言わなかった私が悪いんです、すみません。」と謝罪してきた。

なんかちぃも互角に悪い体で言われる。

ちぃが悪かったのはすぐに言わなかったことだと私は思ってるから、先生の言葉は全く私の心に届かなかった。

 

その後の授業での見えにくさや再処方のための受診や再購入の苦労を考えると、はいそうですか、とはならなかった。

まぁこの苦労は単眼鏡を触った子や、そういう子がいるのに単眼鏡の管理を指導しなかった先生のせいではないんだけどさ。

あー、大人げない。

 

そもそも5年生は人の机の上の物を勝手に持ち運んだりするなんて思ってなかった。(なんなら秘密の隠し場所ってなに?)

ちぃの行動を、メガネを一時的に机に乗せる程度の感覚で考えてたから、しまわなかったことを責められたことにびっくりしてしまった。

勉強道具を机に置いただけなのに、って。

 

紛失の翌日からは先生になるべく大きな字を書いてもらうとか、黒板に書いたことを読み上げるというような対策をお願いしたけど、授業がわかりにくくなったようだった。

でも、ありがたいことにひとみの教室で単眼鏡を貸してくれたので1週間後には単眼鏡を使って授業に参加することができるようになった。

 

 

先生からは紛失したことを伝えた数日後(登校日で言えば翌々日)にあちこち探したけど見つかりませんでしたとあらためて報告をもらった。

同じクラスの子もたぶん単眼鏡を間近でちゃんと見たこともないのに探してくれていたようだったので、家にある初代単眼鏡(壊れたもの)を見本として学校に持参したのが1か月以上前。

なのにそれが戻ってこないまま夏休みに突入。

(こういうところでまたモヤモヤしてしまう)

 

貸してすぐに学校で使っているChromebookのクラスの子が閲覧する場所に画像をアップしたのは見たけど。

 

 

 

その後やっと眼科を受診して単眼鏡の処方箋を書いてもらった。

で、毎度お世話になっている富士メガネで購入、お値段16,500円。

 

 

ちぃの初動が悪かったのはわかっている。

わかっているけど、授業に影響が出て(自業自得か)、病院受診にてこずって(平日に行けないので)、高額なお金払って(高額商品全額負担は自業自得なの?)。

あー、ばからしい。

 

 

今回の件は私の中ではいまだに全く納得がいってないんだけど、何かあったらすぐに声を出すことの重要性をちぃに知ってもらう機会だったと思わないとやってられない。

大きな文字の青い鳥文庫

ちぃにいつも付きまとう[読書問題]の話。

 

弱視は読書が大変だ。

読める文字サイズは限られているし、読みたい本が読める文字サイズとも限らないから。

小さいうちは電子書籍よりは実物に触れてほしいしね。

 

低学年の頃はゾロリやおばけのアッチなど、ちぃの見え方でも問題なく読める文字サイズの本があるから学校の朝読書の時間にも読む本には困らなかった。

 

でも3年生くらいになると興味のあるジャンルも変化するし、本そのものや文字のサイズももちろん変わってきて、なかなか読みたい本に出会えないようになってきた。

3年生のころは本難民だったと思う。

ちぃはアニメの銭天堂が好きだったけど、銭天堂の本は文字が小さい。

今まで18ポイント程度(アッチ)の文字の本を読んでいたのに12ポイント(銭天堂)の本に移行するのは、お子様ランチからとんかつ定食くらいの振り幅。

 

晴眼(一般の見え方)の人はきっとそのあたりで眼球運動含め視覚機能の発達や文字の習得が急に増えて、短時間で多くの文字を読むことができるから12ポイント程度の本でもすんなり移行できるんだろうな。

 

 

5年生の今は講談社青い鳥文庫や小学舘のジュニア文庫、角川つばさ文庫を愛読しているちぃ。(これらも文字サイズや行間など作りが微妙に違って角川は文字間があるので読みやすそうな感じがする)

ちぃは読書は嫌いではないからちょっと見えにくい本でも興味のある本は文庫でも読んではいるけど、このままじゃ数年先は厳しいなぁと思っている。

 

 

が、最近運命の出会いが!

(前置きながっ)

 

 

ある日通級の先生が本を貸してくれたようだ。

通級には弱視用に挿絵や文字を拡大して読みやすく作り替えた拡大本がある。

市内にあるふきのとう文庫のボランティアさんが作ってくれている本。(たぶん)

蔵書は幼児や低学年用の本が多いイメージで今まで借りたことがなかったので、珍しいなぁなんて思いつつ何の本かと表紙を見ると・・

 

ちぃが愛読している、講談社青い鳥文庫の本だけど何か違う。

中を見てびっくり!

文字が大きい!

しかもお手製の拡大本じゃなくて大きな文字で製本されている本当の?本!

 

 

なにこれ。

なにこれ。

なにこれー!

 

ちぃそっちのけでテンション爆上がりの母。

 

 

どうやらその本は青い鳥文庫の姉妹品、大きな文字の青い鳥文庫。(まんまやん)

講談社青い鳥文庫の本をゴシック体で22ポイントの大きな文字にしたバージョン。

ACCESSIBLE BOOKS - 有限会社読書工房

 

ずっとちぃが読む本のことで困っていてネットで色々調べたりしていたのに、小学生が読むような本の拡大本があるなんて知らなかった。(情報弱者・・)

 

私の調べ方が悪いのか・・と思いながら検索すると札幌の図書館には何冊かあることがすぐに判明。

ウキウキで中央図書館に行くと大きな文字の青い鳥文庫の本もあるし、拡大読書器まで発見!

 

 

残念ながら青い鳥文庫のすべてが拡大版であるわけではないけど、読みやすいサイズの文字の本があれば興味がないジャンルでも手に取りやすい。

弱視児にとってチラ見できる、気軽に手に取ってみることができる本ってすごい重要じゃない? 興味の幅が広がるきっかけになると思うんだよね。

自分で購入するなら確かに高いけど、絶対に手が出ない!というラインでもない。

(本当に気に入って繰り返し読むならね)

 

 

 

結局は今のちぃの視力ではなんとか文庫本も読めることと、大きな文字の青い鳥文庫にもあるハチ公の本も何度も読み返したいという理由で普通サイズの本を購入したけど、このような本を作ってくれている読書工房と、この本を弱視通級に寄贈してくれた赤レンガライオンズクラブの方々に感謝。

ちょっとした成長

ちぃは好奇心は強いけど、積極性はない。

これは性格的なものでもあり、見えにくいせいでもあると私は思っている。

 

どこか行くとき、何かするとき、必ず「一緒に行こう」と言い、はじめての場所などは絶対1人では行かない。(公園の遊具を除く)

その後も「ついてきて」とかなんだかんだで妹や私を誘う。

そして数回経験ができると1人でやるようになる。

 

そんなちぃのほんとーーにちょっとした成長。

 

こないだとあるパン屋さんに行ったときのこと。

そこのパン屋さんは建物の左半分が商品が並び、右半分がイートインになっているかなり大きなパン屋さん。

大きさの説明は難しいけど、北海道だからできる広さ。(説明にはなってない)

しかも大人気で店の外にも行列ができる混みあったお店。

あっ、130坪430㎡だって。こりゃ広いわ。

 

 

今回は店内で食べることにしたんだけど、お店の入り口にある予約札をテーブルに置くことで事前に席を確保する必要があるらしい。

私としては行列を抜けて席の確保に行きたくはない(せっかち)。

できれば行列係と席確保係にわかれてスムーズに食事を済ませたい。

そこで行列に並びながら、秒で動くりぃではなくあえてのちぃに場所取りをお願いしてみた。(この時点では完全にダメモト)

 

 

するとなんということでしょう。

札を持って無言でスタスタと広いイートインスペースに1人で行くじゃありませんか!

絶対りぃを誘うと思っていたのに。

自分が札を置いて帰ってくるまでに行列が進むと私たちのことを探しにくくなるから1人では行動しない、という私の予想を大きく裏切ってきた。

1年前にたった1回しか来てない場所でこれは上出来。

 

 

さらに食べ終わったときにトイレに行くって言うから、そっちだよってイートインスペースの端にある一角を指差したら、それまたスタスタと1人でトイレへ。

これも普段なら《そっち》という言葉からの情報量の少なさや、距離の遠さから行くことをためらう盤面。

どっちが女子トイレか一瞬悩んでるふうではあったけど戻ってくることはなかった。

 

 

広くてたいして把握していない場所、人ごみ、甘えられる相手、条件は揃ってたけど2つのミッション?を問題なくやってのけた。

まぁ、年齢諸々考えるとできて当たり前ではあるけど、ちぃの失敗を過度に怖がったり、妹を家来にしてやり過ごす普段を知っているから普通に驚いた。

ただ、過剰なリアクションをしてしまうとたぶんよろしくないと判断したので、反応しないで出迎えてみた。(こっそり歓喜

この調子でこなせるようになってほしいなー。

 

 

 

ここで突如別件のような、しかしちぃの行動に影響の深いと思われる話。

それにしてもトイレの水を流す方法が多すぎるのはなんとかならないもんだろうか。

レバー、ボタン、センサーと大きく分けても複数あり、さらにそれぞれの位置や大きさ、色も違って、それがある程度統一されるだけでもちぃの1人でトイレに行ける率が上がるんだよね。

どうやって水を流せばいいかわからないトイレに1人で行きたくないよね、わかるよ。

さらに言うとドアの前まで行かないと入っているのか空いているのかわからないトイレも困る。

トイレットペーパーの交換が難しいとか、紙の端がわかりにくいちぎれ方をするペーパーホルダーとか。(結局言い出したら止まらない・・)

障がいにも色々あるから難しいんだろうけど、UDの匠さんがいたらいいのに。

自分でデザインして商品化できたらもっといいけどね。

担任が変わった、という1年前の話

ちぃの学校は2年ごとに担任が変わる。

3年生のときの先生はよっぽどのことがなければ4年生でも担任。

 

 

ところが。

ところが、よっぽどがあったのか4年生になったときに担任が変わった。

3年生の年度末に担任から何か匂わせっぽい言動があって気になってはいたけど、まさかの異動でもないのに担任変更。

しかも去年の担任より20歳くらい若い女性の先生へ。

 

 

3年生のときも相変わらず担任のことは大好きなちぃだったので、担任が1年で変わることへの心配があった。

 

 

でも見方を変えると、ありがたいことに1、2年時の担任と、去年の担任が転任せず在籍しているので今年度の担任にはちぃのことで何かあっても校内に相談相手がいる!

実際相談するかはわからないけど、私が以前担任に伝えていた「ちぃの担任になる人はなるべく異動の近い先生ではなく、担任を離れても異動にはならずにちぃの次の担任の相談相手になったり、ちぃの成長を遠巻きに見守ってほしい」というねがいは叶っている。

これだけでも安心できる。

 

 

しかも新しい担任はちぃの以前の担任たちとは同じ学年を担当していたり、同じ係?的なことをやっていたので、自分としても話しやすい2人がいるから心強いということも言ってた。

 

そして札幌独自の[あんしんサポートファイル]という申し送りノート?があり、ちぃのことは年度ごとに情報がまとめてあるのでそれも活用しているようでさらに安心。

 

 

結論から言うと4年生になってもこれまたちぃは新しい担任のことが大好きで、家でする学校の話と言えば給食か担任の話がほとんどだった。

(友達の話は出ない・・)

 

 

今日ねー、先生に褒められたんだよ!って何度も報告してくれるちぃがかわいいんだなー。

さっぱりした感じの先生だったからちぃには合っていたんだろうな、という印象でちぃの精神的にはよかったのかなと感じた。

 

彫刻刀やスキー場でのスキー学習など今年も弱視には難関がいくつかあったけど、大きなケガやトラブルなく過ごせたのは先生たちのおかげ。

無事に4年生も終われました。

 

 

もう担任が変わることは慣れてきただろうから、あとはクラス替えがどうなるか、かな。

クラス替えに関しては一応年度末にちょっとした配慮をお願いしたので、それがどうなっているかな。

5年生の1年もちぃが楽しく過ごせますように。

初めてのスキー学習(校外)

ちぃの通う学校は3年生からスキー場での遠足兼学習みたいな授業がある。

去年はクラスが学級閉鎖になったためちぃのクラスだけ中止に。

 

 

 

  

 

一応去年のうちに準備したのは

・通級担任から担任へスキー授業での弱視あるある的な用紙の配布

・学校で使用するスキー場に家族で行きあらかじめ慣れておく 

ということをしておいた。

 

ちぃは去年、父と妹と2回くらいスキー場に行ったのかな(すでに記憶喪失)

リフト数種類とゴンドラにも乗ったらしい。

子どものリクエストで一度スノボで一緒に行ったものの(スキー苦手)、十数年ぶりの雪山・スノボに四苦八苦したあげく、すべてにおいて置いて行かれる始末。

ちぃのことが視界に入ることはほとんどなかったし、なんなら自分のことで精いっぱいで、ちぃがスキー学習にいくにあたり何に注意したらいいかとか考察する暇もなかった。

 

 

天候は晴れたり雪が降ったりと色々あったけど、見えにくくてこわいから帰りたい的な訴えは一度もなかった。(母は帰りたかった・・)

良かった、楽しめて。

ただ、遮光調光眼鏡にゴーグルを重ねて使うことはしなかった。

そもそも遮光調光眼鏡は低温でも暗くなるので外では最大限効果を発揮する。

で、さらにゴーグルも暗い色にすると遮光調光眼鏡との相乗効果で暗すぎて見えない問題が勃発すると思ったので、ゴーグルの色は薄くしてみたり気を使ってみた。

結局問題はそこじゃなくて、ゴーグルがくもる、という問題で採用されなかった。

母、痛恨のミス。

 

 

でもウチにはスキー学習のための最終兵器がある。

じゃっじゃじゃーん♪

父親さんせーん!

 

 

3年生の時も申し込んでいたけど、今年も保護者のスキーボランティアに申し込み済で、配慮もありちぃのグループには父親と担任が配属された。

これにはちぃもにっこり。

 

 

なのでスキーの日を心待ちにしていて朝もワクワクで出かけ、特にトラブルもなく楽しめたようでニコニコ帰ってきた。

 

 

よかった、楽しめて。(これが一番大事)

これであと2回(5・6年)のスキー学習もなんとかなるか。

と胸をなでおろした。

 

・・・が。

ちぃのいないとこで父親が不吉な一言を放つ。

 

アイツ浮いてんな。

 

 

えっ?

ぼっちだったの?

察することがニガテなアナタが浮いていると感じたってことは、よっぽど浮いてんじゃないですか?

大海原を漂流するペットボトルのゴミばりにプカプカしてんじゃ・・・

  

 

色々聞いてはみるものの夫の話がなんの具体性もなく、感覚精査って感じで詳細不明。

近くの子と会話していたようだけど、そこで違和感を感じたらしい。

次年度はクラス替えがあるし、人間関係はかなり心配しているからその報告は不安を煽るだけなんだが。

さて。どうしましょうか。

 

 

 

白杖×弱視

ちぃのおかげで知ったことがたくさんある。

 

まず、盲学校は全盲の人が行くところだと思っていた。

これはネーミングに問題があったと思う。

今は視覚支援学校という名称に変わったから、私のような勘違い野郎が減るといいんだけど。

 

白杖全盲の人の物というイメージだった。

 

私が初めて白杖の方と関わったのはたぶん職場に全盲の患者さんが入院したとき。

つまり成人するまで足腰が弱っている人の使っている杖と白杖の違いを知らなかった。

(使い方の違いは知っていた)

たぶん白杖の人を見たことはあった、と思う。

ただ見えにくい人が使う杖の色が決まっていることを知らなかった。

ホント無知っていやね。

 

札幌に来て視覚支援学校の集まり?で視覚障害の移動支援みたいな話を聞く機会があって、そのときに具体的な使い方を教えてもらった。

親の集まりなのでちぃは不参加だったけど、すごく興味深くてちぃと話題を共有したかったくらい。

 

 

でもちぃの見え方が悪化しなければ必要ないものとも思っていた。

(やっぱり白杖全盲の人が使うというイメージがまだ抜けてない)

そもそも周りで使っている子どもを見たこともないし。(当たり前か)

それが意外に早く意識の変換をすることになった。

 

 

去年、ひょんなことからちぃと視覚支援学校の見学に行くことに。

私は以前見学済みだけど、ちぃが見学したい!と興味を示したことが嬉しかった。

そしてそこで白杖との運命の出会いが!

 

 

担当の先生に案内されほぼ全館授業の様子や施設の工夫など見せてもらった。

ちぃも最初はそんなに興味なさそうだったのに(誰だよ、見学したいって学校早退までしてここに来たのは!)、黒板が平面ではなく凹面カーブを描いていることや、壁や床などに採用されている色の工夫、初めて見る点字の教科書、全盲弱視児の混在した授業などなどに興味を持って見学していた。

 

そしてとある部屋に入ったときに白杖が複数あってちぃは一目ボレをしたもよう。

それは、折りたたみの白杖

なぜそれに興味があるのかは教えてはくれない。

でも自宅に帰ってから、折りたたみの白杖が欲しい!と言い出した。

 

 

そして私の痛恨のエラーとなる返答は

「お金ないから今すぐ使う必要のないものは買えないよ」

もちろんちぃはそれ以上、白杖の話をしなくなった。

いとも簡単に単眼鏡(12,000円也)を破壊したりするから、ついお金のことを言ってしまった・・・

 

 

白杖なんて数千円なのに。

いくら急に身長が伸びたとて、数年は使えるだろうに。

ちぃが自分の不便を改善するために(かどうかは不明だけど)自らアクションを起こしたのに。

補助具を恥ずかしがって使わなくなることでの弊害を恐れて、小さい頃からあらゆる補助具に慣れさせてきたのに。

 

 

 

それをお金を理由にあっさりつっぱねてしまった。

慌てて本当に必要ならいつでも買うよ、と付け加えたけど、ちぃも考え直したのかやはり欲しいとは言わなかった。

 

 

ちぃは夜道を見えないという理由でかなり怖がるから、中学生になるまでにはそれなりの夜道には慣れてほしいと思っている。

そのためにはたぶん白杖があると安心なのかな。

今も夜道を歩けないわけではないけど恐怖が勝っているちぃには、白杖は救世主なのかもしれない。

使わないにしても折りたたんでカバンにあるだけでお守り的安心感ありそうだもんな。

 

 

ちぃの習い事もグレードの変化に伴って時間が後倒しになってきていて、現在16時開始の習い事は来年度は17時から開始になる。

冬の17時はかなり暗いからは普段歩かないし、ちぃも「見えない」というから余計夜の外を歩かないけど、白杖があれば今まで通り1人でも通えるかな。

慣れるなら早いほうがいいよなー。

 

いつかまた白杖への興味を口にしたときには全力で賛同してみようか。