無虹彩で弱視の娘のこと

先天性無虹彩症の娘の備忘録的成長記

札幌視覚支援学校との関わり

1度教育相談に参加してから、我が家には年に3回ほど盲学校から学習会のようなもののお知らせが届くようになった。

 

 

「ぽかぽかルーム」というその会は毎回内容は違い、移動支援や視覚障がいのスポーツなどの話が聞けた。

未就学児の親向けの集まりで毎回4~6人くらい参加しており半数は幼稚部在籍児のママで、ちぃのように地域の幼稚園や保育園に行っている子のママにはなかなか会えず、盲学校に通っていない見えにくい子がどこでどう過ごしているのかは全くわからなかった。


たぶんそのような子たちのママは「ぽかぽかルーム」の存在を知らないんだろう。

今ならわかる。

 

ぽかぽかルームに参加したときに単眼鏡はいつどこで学ぶのかということを相談してみた。

結果、不定期だけど教育相談に通って単眼鏡が学べることに!

しかもそのような目的で定期的に通っている子は他にもいるらしい。

なんで最初から引き受けてくれなかったんだと思う反面、ようやく専門的なケアが受けられると安心した。

単眼鏡の練習は盲学校やひとみの教室(弱視通級)くらいでしかできないらしい。

こうして引っ越して半年後の年少の秋から月に1~2回盲学校の教育相談に通いだした。

 

 

 

最初はフロスティッグ視知覚発達検査というものを行った。

これは発達の検査でもあるんだけど、札幌盲の教育相談ではみんながやるらしい。

発達障がいの確認ではなく、目のどんな働きが苦手なのかを探るらしい。

図形と素地、形の恒常性など5つくらいの種類の検査をしたが、この時点ではちぃは年齢より1年ほど遅れていた。

 

最初は鉛筆の持ち方から。

ちぃは鉛筆の先が見えやすいように手首を曲げて芯先を自分のほうに向けて書く癖があるのと、腕が動かしにくいので腕を浮かして書くため線が安定しないことがすぐに分かった。

あとは運筆や点つなぎ、追視などを毎回40分ほど行った。



プリントはお菓子やキャラクターの絵を用いているので飽きるどころか毎回教育相談を楽しみにしていた。

年少から40分集中して取り組むことができるちぃにちょっと感心しつつ私とりぃは別室で遊びながら終わるのを待っていた。

 

 

そこで書見台も使い慣れ、年中の夏からは単眼鏡も始まった。

小さいうちから補助具に慣れておくのは重要だと思うので教育相談に通えて本当に良かった。

単眼鏡は最初は絵を見る練習。

並行して家ではひらがなの勉強。

ひらがながわかれば単眼鏡でひらがなを読む練習ができるので、本には興味がないちぃだけどひらがなは急いで習得した。

 

 

後から知ったが、小学校の弱視通級である「ひとみの教室」でも未就学児の教育相談をやっているようで、盲学校の先生からも年長になったら盲学校ではなくひとみの教室に通うように勧められた。

どうせ小学校になったらひとみの教室に通うので、入学時に新しいことを一斉スタートするよりは、1年早くひとみの教室に通うことで環境や先生に慣れておくことが必要と思った。

 

 

どうやら盲学校の教育相談とひとみの教室には住み分けがあるらしかった。



教育相談は盲学校への入学が前提にあるっぽい。

なので、盲学校への入学を考えている人は盲学校の教育相談へ。



支援学校への入学ではなく通級で対応可能な程度の子はひとみの教室の教育相談にいくようだ。(支援学校の入学目安となる視力は0.3以下)



盲学校の教育相談の先生からは、入学を検討している体で教育相談にくることもできるとはいわれたけど、盲学校とひとみの教室の併用は指導内容が統一できないこともあり勧められなかった。



こっちとしては入学準備のひとみの教室、校内に弱視の児童や先生がいて体験談が豊富に聞ける教育相談、と両方使いたかったんだけど。



それでもひとみの教室に通うようになっても、ぽかぽかルームの案内は来るので完全に盲学校と切れてしまうわけではないのが救い。



そんなわけで1年半ほど盲学校の教育相談に月1~2回通っていたけど、2018年になり年長の4月からは中央小学校にあるひとみの教室に通うことになった。