無虹彩で弱視の娘のこと

先天性無虹彩症の娘の備忘録的成長記

入学当初のつまづき

入学して最初のうちは大切な時期だと思っている。

学校が楽しいと思えるか、勉強が楽しいと思えるか。

ここでいやなイメージがついてしまうと後々大変なことになると私は思っている。

 

 

が、入学早々、話が違うよー(泣)的案件が発生。

担任の字が小さすぎて見えなかった・・・

 

 

盲学校でも、ひとみの教室でも1年生の授業では黒板に10センチ角くらいのサイズの字を書くので、ちぃくらいの視機能なら単眼鏡がなくても授業にはついて行けるだろうと言われていた。

それを複数の先生に言われたので信じていた。

が、1年生の授業は黒板に10センチ角の字を書くというのは視覚障がいに精通した先生の常識であって、一般人の先生には通用しなかった。

 

 

ちぃのクラスの黒板には10センチ角の補助線が黒板いっぱいに引かれている。

それを意識して書くことでちぃにも見える字のサイズが書けるという仕組み。

入学直前の見学の時も担任が実際に黒板に字を書いてくれて、ちぃがその字の大きさで見えるかどうか確認してくれていた。

 

 

だから参観日に先生の黒板の字を見たときには衝撃だった。

なんのための補助線??

しかも参観日って先生もそれなりに気を使っているはず。

なのに先生はタイトルは10センチくらいの字のサイズだけど、その後に書いているのは6~7センチ程度の字だった。

参観日でこれなら、いつもの授業で大きな字を書いているわけはないな。

入学当初から言い出せずに苦労しているちぃのことを考えると、泣きそうになってしまった。

 

 

帰宅後ちぃに黒板の字が見えるか聞いてみると見えていないこともあると。

入学前に字のサイズを確認していたので、入学後は先生が小さい字を書いているなんて全く思わず、ちぃにも字が見えるかどうかなんて確認しなかった。

さらにちぃは何かあっても誰にも教えてくれないので、字が見えなくても先生には恥ずかしくて言えないし、私にも困っていることを話してはくれない。

 

鈍感な私にはちぃのフォローをしきれないんじゃ・・という不安。

 

 

しつこくちぃに聞くと、黒板の字が見えない、それを言い出せない、モニターを使う場面も多いが、それも見えない。

そのせいでわからないことが多々あったと号泣。

 

 

さっそく連絡帳で参観日に感じたことなどを伝えると、気をつけますとの返答。

でも結局その日以降も見えない字のサイズは続いていたため、ひとみの教室から単眼鏡を借りて持っていくことにした。

 

でもまぁ2回も指摘したし、先生も気をつけてくれてるし・・と思いきや、まさかの単眼鏡を持参初日から使っていた!!

この時点では補助具をみんなの前で使うことが恥ずかしくてできなかったちぃなので、単眼鏡を迷わず使っているあたりでいかに困っているかが伝わってきた。

 

 

単眼鏡があれば見えるので問題は解決したと言えば解決したけど、結局先生にはちぃに見えるようなサイズの字はちゃんと書いてもらえず、入学前に引いてもらった補助線も生かしてもらえず、何より最初のうちは単眼鏡はいらないと言われていたのに、実際は単眼鏡が必要だったという状況に悲しくなり、担任にやや不信感をもつ結果となった。

 

 

見えないイコール授業についていけない、つまらない、となり、入学早々学校が嫌いになったらどうしてくれるんだ!と思ってしまった。

最初の大事な時なのに、ちくしょう。