無虹彩で弱視の娘のこと

先天性無虹彩症の娘の備忘録的成長記

学びのサポーター(1年生時)

札幌には学びのサポーターという有償ボランティアがいて、特別支援教育の充実を目指す・・・と市のHPに書いてある。

ちぃにもついてもらえるよう入学前にお願いしていた・・・気がする。

 

5月の連休明けくらいからサポーターさんが活動開始したらしい。

ちぃのサポーターさんは以前、同校で勤務経験のある(教員ではない)女性の富山さんが担当してくれた。

ひとみの教室の先生は以前、ちぃの小学校での勤務経験があり富山さんのことも知っており、それがまた心強くもあった。

 

 

富山さんが来た当初ちぃは「ついてこないで」などひどいことを言っていたらしい。

でも徐々に打ち解けていったようで、1年生が終わる頃には「富山さん大好き❤」に変わっていた。

それはいいことでもあるんだけど、困ったことでもあった。

 

 

いいことは、友達の増えないちぃの強力な理解者が教室にいること。

慣れない大人数の教室、過ごし方のわからない休み時間、ちぃが信頼でき周りの子との懸け橋にもなってくれていた富山さんの存在は大きい。

授業面では運動会や校外学習の時についてくれること。

教室と違って、遠くから指示が出るとか見えてないことを説明される場面が多い行事系の時に近くでフォローしてくれるのはありがたい。

 

ただ、私が富山さんに直接会う機会がなく、富山先生から見たちぃや、ちぃが学校で何に困っているのかなどの話を聞けなかった。

担任の先生は男性、富山さんは女性なので担任の先生とは違った目線でちぃのことを見てくれていそうだったから、聞いてみたかったな。

 

 

そんな富山さんのことで問題に気が付いたのが12月の個人懇談だった。

 

 

ちぃには週3回決まった曜日の2~4時間目に富山さんがついてくれているようで、フォローが必要な授業はなるべくその時間にできるよう時間割りを組んでくれているらしい。

中休みももちろん一緒。

事前の説明では全体のフォローをしつつ、ちぃのことを気にかけてくれる、的な説明だったけど、懇談で確認したらはるかに濃密な過ごし方だった。

てゆーか、それってマンツーってやつでしょ。

 

 

ちぃも信頼していたし、フォローはありがたいが、先生との懇談で聞くまでそんな濃密なフォローを受けていたとは知らず、びっくりしてひとみの先生に相談した。

 

 

ひとみの教室の先生もこれにはびっくりで、やはりサポートの時間や内容が過剰な印象を持ったようだった。

そしてちぃのことも富山さんのこともよく知るひとみの先生は、ちぃが富山さんにべったりなのが想像ついたようだ。

 

 

懇談で担任の先生曰く、座学(教室での一般的な授業)ではちぃのフォローはほとんど必要ないと言っていた。

なのにただでさえ自主的に発言・行動をしないちぃに濃密なフォロー、これは困った。

ひとみの教室の先生曰く、弱視通級の子の特徴に『待っている子』が多いらしい。

近くにフォローしてくれる人がいると『自分から言い出す機会』を逃しやすい。

ちぃのように誰か(親、ひとみの先生、担任)に頼ることに慣れていると、なおのこと『自分から』という意識が育ちにくい。

そしてその状態でさらに富山さんが濃厚にフォローしてくれたら、できることもできなくなりそう。

だからこそ、自立を促すためにも『1人でやる力をつける』ことの必要性を言っていた。

 

 

ということで、ひとみの教室の先生からの助言もあり、3学期はちぃのフォローを減らしてもらうようになった。

 

 

ちぃは学校の話をしないから、その変化をちぃから聞くこともできないし、ちぃがそれによってどう変わるかもわからない。

入学前は札幌に学びのサポーターという独自の制度があることをありがたいと思ったけど(今も思ってるけど)、介入の程度を先生と都度振り返って修正していかないと、本人のためにならない案件も発生するよなーと痛感した。