無虹彩で弱視の娘のこと

先天性無虹彩症の娘の備忘録的成長記

ひよこ教室

ひよこ教室に遊びに行くと、すぐに5~6人の先生たちが大きな挨拶で迎えてくれた。

その日は2人のお友達とママ&妹ちゃんが来ていた。

お友達の数に対して先生の人数が手厚く、部屋も広すぎる・・・

半年後に終了する理由をなんとなく感じながらしばらく様子を観察。

 

朝の会と食事時間、帰りの会は時間が決まっているけどあとはほぼ自由。

 

先輩ママさんはママ同士で話していたり、先生もまじっておしゃべりしたり。

子どもたちはしたいときにしたいことを。


興味のあるおもちゃを見つけ遊び始めると先生がサポートしてくれる。

興味をもって見ることができるように、見て触れて目と手の協応動作ができるようなおもちゃ、音のなるおもちゃ、もちろん晴眼の子も遊ぶようなおもちゃだけど見えない、見えにくい子によさそうなおもちゃばかりで、どんなおもちゃがちぃにいいのかわかった。

 

ちぃは最初私にくっついていたけど、つたい歩きが楽しい時期だったのでさっそく探検していた。

 

その日来ていたお友達は明らかにちぃより見えていなかった。

重複障がいもありそうだった。

ママの1人がちぃの動きを見て言った。

「見えてるね」

そう、他の人から見てもちぃは見えている。

やっぱり来ちゃいけないのかな、また思い始めた。

ちぃがもし全盲でひよこ教室に来ていたとして、弱視の新しいお友達を見たら親の私はどんな気持ちになるんだろう・・


 

お昼になってお食事しながら話していると、ママたちの情報の多さにびっくり。

ひよこ教室にずっと通っているから視覚障がいのお友達も多いし、情報交換ができているんだろう。

話を聞いていると親の私が全然知らなかった、でも知っていたほうがいい話がたくさん聞けた。

ちぃがここに通っていいのかはわからないけど、私はここに来て色々なママの話が聞きたい、と思った。

 

帰る頃になってもまだ、自分たちが来てもいいところなのか考えていたけど、誰も迷惑そうにはしていない・・・ようだ。

来ていいのかな。

よし!来ちゃえ!

 

というわけで以降、9月にひよこ教室が終わるまでの間、ほぼ皆勤で通い、同じ無虹彩のお友達にも会えたし、横浜に来て初めてちぃと私に知り合いができた。


ここでちぃの成長を見守ってもらえたこと、似た境遇のお友達に会えたこと、目のこともそれ以外のたわいもない話をしてリフレッシュできたこと、ひよこ教室ってほんとうにありがたい居場所だったなって思う。

 

今、横浜にはひよこの会ができて、このときよりもっともっと大きな輪になっている。

ひよこ教室に通っているときは、視覚障がいの子って少ないなぁって思った。

けど、みんなどこにいっていいかわからなかったか、私のように困り感もなく乳児期を過ごしているかだったんだろう。

 

もっとライトセンターで周知活動してくれたら・・

区役所の健診や小児眼科で見えにくい子が来た時にすぐにライトセンターなどの支援施設につながるようなラインがあれば。


これは視覚支援学校の教育相談でも感じたけど早期教育が重要なのに、うまく情報が入ってこない。

私は運よくみんなとつながることができたけど、孤立している人ほど情報が入りにくくてそんな人たちのほうがずっと困っている。

うーん、もやもやするなぁ。